五條中学校

1.はじめに(学校の概要)

本校は、昭和22年4月、新制中学校として誕生して以来、60年を迎える歴史と伝統のある学校で、 豊かな自然に囲まれた環境の中にあって、かつては、1学年10クラス以上のマンモス校であったものの 少子化の影響をもろに受け、本年度は、学級数9、生徒数263人の小規模校となった。

本校の取り組みのひとつとして「朝の10分間読書」を全校体制で実施している。 この取り組みを始めて、2年目になるが、各自で持参した本や図書委員会が管理する 「学級文庫」の本を静かに読むことを、習慣づけてきた。

また、手作りの図書カードにその日読んだ書名・ページ数・感想を記録し、 担任がチェックする形をとっており、これらが定着し、静かで落ち着いた雰囲気の中で、 朝のスタートを切ることができるようになってきた。

五條中学校の取組と課題1

2.活動内容

「朝の10分間読書」をはじめるにあたり、いろいろな方法をとってきた。
週に1時間とった年度もあり、また、昼食後5時限のはじまる前の10分間に「読書の時間」をとった年度もあった。
試行錯誤しながら生徒に「活字のおもしろさ」を知らせたいということから、上記にも記載したとおり 「朝の10分間読書」を実施することになった。

この活動を始めて2年目を迎え、徐々にではあるが軌道に乗ってきている。
生徒からは「本を読むのが好きになった」、「文字や言葉を覚えた」、「集中力がついた」などの声が、 朝の読書の成果として多数あがっている。

また、読書タイムには、図書委員が中心となって、1ヶ月ごとに巡回させている 「学級文庫」のクラスでの管理、交換作業、読書カードの配布などのサポートをしているため、 スムーズに運営できている。

図書委員会では、各クラスから2名ずつ選出された委員が、週1回の当番制で、 給食前に短時間ではあるが本の貸し出し業務、整理や図書室の環境整備などを行っている。

五條中学校の取組と課題2

3.成果と今後の課題

  1. 本事業の導入により、蔵書がデータベース化され事務的な作業量が軽減された。
  2. 学校間の図書の貸し借りも可能になり、今後豊富な図書にふれることができると考えられる。
  3. 業務を円滑に行えるよう研修を重ねる必要がある。
  4. 図書委員の活動がより大切になるとともに、一層の充実を図らねばならない。